音声認識の使えるスマホ(タブレット)版アプリのchatGPT を使って、実践的な英会話の練習ができるプロンプトを作ってみます。ここでいう「プロンプト」とは、AIに対する呪文のようなもので、やってほしい手順や内容を書いていきます。
指示の仕方に特にルールはないようですが、よりうまく動いてくれる構文的ものはあるそうで、これに関しては別の機会に探求してみたいと思います。今回はとにかく会話の練習をするという目的が達成できるための最低限のプロンプトづくりを目指します。
それでもAIはかなり優秀なようで、私のつたない日本語も、会話的でも散文的でも結構理解してくれて、感動を通り過ぎてちょっと不気味なくらいですよね😅。
ただし、AI(この場合はchatGPT)のグレードによって、生成品質がかなり変わるようなので(特に発音判定や解説など)、その違いについても今後探れればよいかと思っています。
結論:なかなかいける
流れ
① 例文作成用のプロンプトを使いchatGPTで会話の例文をつくる
② その例文をさらに別のプロンプトを使って会話させる。具体的には、会話の音声でのやりとりの片方をchatGPTにやってもらい、もう一方を自分がやるというものです。
③ 結果
1️⃣例文をつくる
今回は次のようなプロンプトで「カフェでの注文」というシチュエーションの簡単な会話を作ってみました。
プロンプト
ここはカフェ(スターバックス)です。お客と店員の注文に関する典型的なやりとりをしてみてください。
その結果、次のような例文を返してきました。
以下に、カフェでの注文に関する典型的なやりとりの例を挙げます。お客と店員の会話形式で進めます。
注文のやりとり(典型的な例)
店員:
Welcome to Starbucks! What can I get for you today?
(いらっしゃいませ!今日は何になさいますか?)
お客:
Hi, can I get a tall latte, please?
(こんにちは、トールサイズのラテをお願いします。)
店員:
Sure! Would you like that hot or iced?
(承知しました。ホットにしますか、それともアイスにしますか?)
お客:
Hot, please.
(ホットでお願いします。)
店員:
Got it. Anything else for you?
(かしこまりました。他にご注文はございますか?)
お客:
Yes, can I also get a blueberry muffin?
(はい、ブルーベリーマフィンもお願いします。)
店員:
Absolutely. Would you like it warmed up?
(もちろんです。温めますか?)
お客:
Yes, please.
(はい、お願いします。)
店員:
Alright, a tall hot latte and a warmed-up blueberry muffin. Is that correct?
(では、トールサイズのホットラテと温めたブルーベリーマフィンですね。よろしいでしょうか?)
お客:
Yes, that’s all. Thank you!
(はい、それで全部です。ありがとう!)
店員:
Perfect! Your total is $6.75. May I have your name for the order?
(ありがとうございます。合計で6ドル75セントです。お名前をお伺いしてもよろしいですか?)
お客:
Sure, it’s Alex.
(もちろんです。アレックスです。)
店員:
Thank you, Alex! Your order will be ready at the counter in just a moment.
(ありがとうございます、アレックスさん。注文はカウンターでお渡ししますので、少々お待ちください。)
お客:
Great, thanks!
(わかりました、ありがとう!)
2️⃣実際に会話してみる
1️⃣の例文を使って会話練習するために、次のプロンプトをつくりました。※ボイス版でもプロンプトはテキストで入力(コピペ)します
プロンプト
「このやりとりを実際に会話してみます。あなたが店員となり、順番に話してください。私がそれに文例どうりに応対します。わたしが応対するまで待っていてください。もしこちらの発音や内容が間違っていたら、「excuse me?」と返してください。正しく出来たら次の文に進んでください。日本語は基本的に使わないでください。ただしこちらが3回以上同じところで間違えたら日本語で指摘してください。」
3️⃣結果
さて結果ですが、まずまずうまくいったかなという感じです。
わざと3回間違えてみて日本語で言ってくれるかな、と思ったらその指示は完全にスルーされてひたすら英語で問いただされましたが(ときに心配までされて、、、)まあ、でもそれが逆にリアル感があっていいかもですが、、。このへんは要改善のようですね。
というわけで、これは非常に手応えありでした。もうすこしいいプロンプトができたら、例文と一緒に練習できるようにアップしていきたいと思っています。発音練習もできてなかなか使えるんじゃないでしょうか?
※AIがもっと進んできたら、そもそも英語を勉強する必要なくなるじゃんという気はしますが、まあその話はとりあえず置いといて、、、。
追記
上記の文例と会話実行をひとつにまとめた次のようなプロンプトを作ってみました。
『英語学習の手伝いをしてください。次は文はカフェでの店員と客のやりとりです。私が店員の役となりあなたは客の役となり、文例どおりに順番に会話してください。わたしが応対するまで待っていてください。もしこちらの発音や内容が間違っていたら、「excuse me?」と返してください。ただしく出来たら次の文に進んでください。英語だけを使ってください。ただしこちらが3回以上間違えた場合には日本語で指摘してください。
店員:
Welcome to Starbucks! What can I get for you today?
お客:
Hi, can I get a tall latte, please?
店員:
Sure! Would you like that hot or iced?
お客:
Hot, please.
店員:
Got it. Anything else for you?
お客:
Yes, can I also get a blueberry muffin?
店員:
Absolutely. Would you like it warmed up?
お客:
Yes, please.
店員:ださい店員ださい
Alright, a tall hot latte and a warmed-up blueberry muffin. Is that correct?
お客:
Yes, that’s all. Thank you!
店員:
Perfect! Your total is $6.75. May I have your name for the order?
お客:
Sure, it’s Alex.
店員:
Thank you, Alex! Your order will be ready at the counter in just a moment.
お客:
Great, thanks!』
途中、同じ文でてこずっていたらAIがたまりきれず(?)店員役にズレたりしましたが(笑)、日本語で指摘したら謝って正しい順番に直してくれました。また3回間違ったら、下の動画のように日本語で解説してくれたりと、なかなかいい仕事をしてくれましたよ。もうすこしプロンプトを改良したら実践として使える手応えは充分ありました。